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【7月6日開講】ソコロワ山下聖美さん連続講座「やっぱり読みたい日本の近代文学~賢治童話のおかしみ~」

オンライン
2023年5月19日更新

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今年、没後95年を迎える宮沢賢治。周年となる今年の夏、賢治童話に描かれた「笑い」を楽しむ講座が始まります。

昨年開催した「やっぱり読みたい日本の近代文学~感性のひと、宮沢賢治~」で、賢治の感性あふれる作品を通じて、想像力を駆使して自由に作品を読むことの大切さを語ったソコロワ山下聖美さんが今年もJPIC ONLINEにお越しくださいます!

山下さんが今回選ぶテーマはズバリ「笑い」。
笑いと一口に言っても種類は様々。おかしくって笑えるものや、ちょっと不思議な笑い、なかには少しゾッとするようなブラックな笑いまで...。みんなで一緒に賢治が作品に仕掛ける「おかしみ」を読み解きながら、作品に笑いを込めた意味、そして「笑い」そのものの意味を考えてみましょう。

《開催概要》
【講 座】
「やっぱり読みたい日本の近代文学~賢治童話のおかしみ~<全3回>」
講師:ソコロワ山下聖美さん(日本大学芸術学部教授)

【日 時】*見逃し配信あり
7月6日(木)19:00-20:30 第1回 宮沢賢治が描く笑い
7月13日(木)19:00-20:30 第2回 童話「ありときのこ」「気のいい火山弾」 
7月20日(木)19:00-20:30 第3回 童話「蜘蛛となめくじと狸」「毒もみの好きな署長さん」

【参加費】
(1)全3回...3,000円(セット割)
(2)各 回...1,200円

【詳細・申込】

【講座について】
第1回 宮沢賢治が描く笑い
日本の近代文学は、どちらかというと、深刻なテーマを真剣に考える人間の姿がよく描かれ、「笑い」やユーモアはあまり重要な要素とされてきませんでした。この講座では、宮沢賢治の作品を「笑い」という観点から読んでいきます。宮沢賢治自身、大変ユーモアセンスのある作家であり、作品に様々な「おかしみ」を仕掛けています。万華鏡のように、様々な表情を見せる作品から「笑い」の表情をキャッチしてみましょう。「笑う門には福来る」という言葉もあるように、笑うことは、最も身近に行える健康法であるのかもしれません。

第2回 童話「ありときのこ」「気のいい火山弾」
童話「ありときのこ」と「気のいい火山弾」を取り上げます。「ありときのこ」には、とても不思議な笑いが描かれおり、宮沢賢治と自然との特殊なつながりを見ることができます。サイケデリックな賢治の一面も垣間見ることができるはずです。一方で、「気のいい火山弾」には他人から笑われても自らの信じた道をひたむきに歩む主人公の姿が描かれています。「雨ニモマケズ」で「デクノボー」を称えた賢治の人生観がにじみ出るようなこの作品について、賢治の実人生とからめて読み解いていきます。

第3回 童話「蜘蛛となめくじと狸」「毒もみの好きな署長さん」
童話「蜘蛛となめくじと狸」と「毒もみの好きな署長さん」を取り上げます。「蜘蛛となめくじと狸」に描かれる笑いは、少々不気味でブラックです。笑いのあとに、いったい何がおこるのでしょうか。また、「毒もみの好きな署長さん」にも、何か突き抜けてしまったような賢治独特の「笑い」が描かれます。これらを朗読することで体感・共有していくのと同時に、風刺の精神に満ちた笑いの意味を考えていきましょう。賢治の鋭いユーモアの矢は、現代にも届く恐るべき力をもっているはずです。

<講師プロフィール>
ソコロワ山下聖美(ソコロワ・やました・きよみ)
文芸研究家。
1972年生まれ。日本女子大学文学部英文学科卒業、日本大学大学院芸術学研究科博士後期課程修了。博士(芸術学)。
現在、日本大学芸術学部文芸学科教授。専攻は日本近現代文学、国際文化交流。

著書に『賢治文学「呪い」の構造』(三修社)『女脳文学特講―芙美子・翠・晶子・らいてう・野枝・弥生子・みすゞ』(三省堂)、『宮沢賢治のちから』(新潮新書)、『わたしの宮沢賢治 豊穣の人』(ソレイユ出版)、『検証・宮沢賢治の詩 <1>「春と修羅」』『検証・宮沢賢治の詩 <2>「永訣の朝」「松の針」「無声慟哭」』『林芙美子とインドネシア 作品と研究』(以上、鳥影社)『別冊100分de名著 集中講義 宮沢賢治』(NHK出版)ほか多数。

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