1993年より岩波書店から発売されている科学読み物シリーズ「岩波科学ライブラリー」の創刊30年を記念する連続講座「人の学びを科学する」を開催します。
講師には『子どもの算数、なんでそうなる?』の谷口隆さん、『ちいさい言語学者の冒険』の広瀬友紀さん、『僕とアリスの夏物語』の谷口忠大さんと、近年の岩波科学ライブラリーで特に注目されたタイトルの著者3名を迎えます。
――子どもは算数をどのように捉え、理解しているのか?
――かわいい言い間違いから見えてくる、子どもの言語習得の過程とは?
――話題のAI、人工知能の仕組みと課題とは?
いずれも今注目されているトピックスを、分かりやすく、丁寧に、そして楽しく!講師がお話しします。
アーカイブは1か月間配信。当日ご都合の悪い方も、後日お楽しみいただけます。
この機会に是非お申し込みください。
《開催概要》
【講 座】
〈岩波科学ライブラリー〉創刊30年記念連続講座
「人の学びを科学する<全3回>」
講師:谷口 隆さん(第1回)/広瀬友紀さん(第2回)/谷口忠大さん(第3回)
【日 時】*1か月間の見逃し配信あり
第1回 10月12日(木)19:00-20:30
第2回 10月19日(木)19:00-20:30
第3回 10月26日(木)19:00-20:30
【配信方法】
オンライン(Zoomにて配信予定)
【参加費】
(1)各 回...1,200円
(2)全3回...3,000円
(3)全3回+書籍セット...3種類あります。詳しくはお申し込みページをご確認下さい
【申込・詳細】
<講座について>
【第1回 子どもの目線で見る算数の風景】
講師:谷口隆
幼い子どもや小学生にとって算数をめぐる景色はどんなふうに見えているか、皆さんは考えてみたことがありますか?
この講座では、私たち大人の目線ではなく、子どもの目線に合わせて、算数を見てみたいと思います。これが想像以上に豊かで面白いのです。目線の高さが合うと、一見珍答に思える子どもの答えも、子どもなりによく考えた上でだったんだ!と分かります。感動すらしてしまうこともあるんですよ。それはまた、私たちが知らず知らず身につけてきた物事の見方、理解、認識に改めてスポットをあててくれるものにもなります。そんな奥行きをご紹介したいと思います。
【第2回 間違いうらがえし】
講師:広瀬友紀
可愛い間違い、トホホな間違い。言葉の使い方も、数の操作も、子どもの世界は大人からみたら「まちがい」だらけ。だけど、その裏をめくってみたら、そこには子どもたちの驚くべき推理推論能力や、不完全な情報から試行錯誤を重ねて知識を自力で構築していく力を見ることができます。そして時にはそれらの「まちがい」は、大人も気づいていなかった法則や矛盾に気づかせてくれるのです。今回は、幼い子どもの言葉の習得過程および、学童期の学びをとおして出会う言葉と数の接点について、ともに考えたいと思います。
【第3回 未来のロボットは、成長して、あなたと仲良くなれるか?~記号創発ロボティクスとアリスの旅路~】
講師:谷口忠大
人間は赤ちゃんとして生まれた時はこの世界のことをあまり良く知らない。認知発達を経て、世界を知り、言葉を学び、人と関わっていく。そして社会の一員となっていく。そのような知能を理解するために、とられる一つの研究手法が構成論的アプローチだ。記号創発ロボティクスはロボットを創ることで発達する人間知能や変わりゆく概念や言語のあり方を理解しようとする。『僕とアリスの夏物語』はそんな成長の軌跡をSF小説の要素も含めながら解説した。本講座ではそのような構成論的アプローチのあり方と、物語の中で、これからの未来で「アリス」がたどる旅路について考えてみたい。
協力:岩波書店
主催: 出版文化産業振興財団(JPIC)