先日発行部数15万部を突破した、今もっとも注目されている新書『言語の本質』の刊行を記念し、著者のおふたりを講師に迎える連続講座を開講します。
認知科学者である今井むつみ先生と言語学者の秋田喜美先生がタッグを組んだ本書では、オノマトペを手がかりにして言葉の世界を縦横無尽に冒険し、言葉の誕生、子どもの言語習得の謎、ヒトの根源に迫ります。 言葉を通して、ヒトにのみ与えられた「学び」の本質についてじっくり考えてみましょう。
言葉へ興味のある方はもちろん、お父さん、お母さん、読みきかせの活動をしている方や学校の先生など、子どもの成長に関わる皆さまのご参加をお待ちしております。
《開催概要》
【講 座】
連続講座「言語の本質を問い、ヒト特有の学ぶ力を知る」<全3回>
【講 師】
第1回:秋田喜美さん(名古屋大学准教授)
第2・3回:今井むつみさん(慶應義塾大学教授)
【日 時】
第1回 11月28日(火)19:00-20:30
第2回 12月5日(火)19:00-20:30
第3回 12月1219日(火)19:00-20:30
※12月12日(火)に予定しておりました第3回の開催につきまして、12月19日(火)の開催へと変更させていただくこととなりました。
【参加費】
(1)各 回...1,200円
(2)全3回...3,000円
(3)全3回+書籍セット...4,000円(送料無料)
【配信方法】*1か月間の見逃し配信あり
Zoomにて配信予定
【申込・詳細】
《講座について》
【第1回 オノマトペとは何か】
講師:秋田喜美
「リーンリーン」「キラキラ」「ひんやり」のようなオノマトペ(擬音語・擬態語)は、ただの音真似ではありません。本講座では、オノマトペを通して「言語とは何か」「人間とはどんな生き物か」を考えていきます。初回は、日本語や世界の言語のオノマトペを概観し、それらがどのように物事を写し取っているのか、どういった点が言語的か、さらに、人間の言語がオノマトペから生まれたのだとしたら、それはどのような道筋であったかを考えてみたいと思います。(『言語の本質』の第1〜3章・第5章にあたります)
【第2回 オノマトペから言語を学ぶ子どもたち】
講師:今井むつみ
オノマトペの特徴を明らかにした初回に続き、第2回では、子どもたちが言語を習得する過程で、オノマトペがどのような働きをするのかを皆さんと考えます。ヒトが言語を学び始めるとき、じつはオノマトペは大きな武器になります。第2回は、『言語の本質』というゴールに向けて、山の中腹を踏みしめる重要な回です。(『言語の本質』の第4章にあたります)
【第3回 ヒト特有の学ぶ力】
講師:今井むつみ
オノマトペは言語習得にとって重要な足場の役割を果たしています。しかし、ここから子どもは、大人の言語の高い壁をよじ登らなければなりません。ヒトはいかにして巨大な意味体系の言語を覚えるのでしょうか。最終回の第3回では、小さな知識が新たな知識を生むヒト特有の学ぶ力に迫り、言語の誕生と進化の謎をひもときます。(『言語の本質』の第6~7章にあたります)
《講師プロフィール》
秋田喜美(あきた・きみ)
2009年神戸大学大学院文化学研究科修了。博士(学術)取得。大阪大学大学院言語文化研究科講師を経て、名古屋大学大学院人文学研究科准教授。専門は認知・心理言語学。著書に『オノマトペの認知科学』(新曜社)。共編著に『 Ideophones, Mimetics and Expressives』(John Benjamins)、『言語類型論』(開拓社)などがある。
今井むつみ(いまい・むつみ)
1989年慶應義塾大学大学院博士課程単位取得退学。94年ノースウェスタン大学心理学部Ph.D.取得。
現在は慶応義塾大学環境情報学部教授。専門は認知科学、言語心理学、発達心理学。著書に『ことばと思考』(岩波新書)、『学びとは何か』(岩波新書)、『ことばの発達の謎を解く』(ちくまプリマー新書)、『英語独習法』(岩波新書)など。共著に『言葉をおぼえるしくみ』(ちくま学芸文庫)、『算数文章題が解けない子どもたち』(岩波書店)などがある。
協力:中央公論新社
主催: 出版文化産業振興財団(JPIC)