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【3月7日開講】村松哲文さん連続講座「日本のかくれた国宝仏~東北・九州・そして東京!~」

オンライン
2024年2月 1日更新

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国宝は、絵画、建築、刀剣などいくつかのジャンルに分類されていますが、彫刻のジャンルにおいてほとんどを占めているのが仏像です。
昨年4月に開催した仏像鑑賞の入門編となる講座「仏像がやってきた!」の続編を3月に開講します。

今回の講座では、国宝に指定されている仏像=国宝仏(こくほうぶつ)の中から、講師・村松哲文さんが「これぞ!」と思う仏像を紹介します。

仏教美術へご興味をお持ちの方はもちろん、学校の先生や、ビジネスマンの方など、日本の歴史・文化について教養を深めたい皆さまのご参加もお待ちしております。

《開催概要》
【講 座】
連続講座「日本のかくれた国宝仏~東北・九州・そして東京!~」<全3回>

【講 師】
村松哲文さん(駒澤大学仏教学部教授)

【日 時】配信時間はいずれも19:00-20:30
3月7日(木) 第1回「中尊寺金色堂の謎」
3月14日(木) 第2回「臼杵磨崖仏の制作背景」
3月21日(木) 第3回「深大寺釈迦如来倚像の魅力」
*1か月間の見逃し配信あり

【参加費】
(1)各 回...1,500円
(2)全3回...3,500円
(3)全3回+書籍...4,700円(送料無料)
*書籍『駒澤大学仏教学部教授が語る 仏像鑑賞入門』は第3回終了後にお届けします

【配信方法】*1か月間の見逃し配信あり
Vimeoにて配信予定

<講座について>
【1回:中尊寺金色堂の謎】
 平安時代、都の平安京では浄土式庭園をもった寺院が多く造られました。この時代は浄土への憧れから王侯貴族たちが阿弥陀如来のいる極楽浄土を具現化していたのです。その中に安置された阿弥陀如来像は、「和様」といわれる日本的な仏像でした。こうした都の息吹は、地方へも伝わりました。奥州藤原氏が築いた中尊寺金色堂(岩手県)には、黄金に輝いた建物の中に阿弥陀如来、地蔵菩薩などの国宝仏が安置されています。阿弥陀如来と地蔵菩薩がなぜ一緒に安置されているのか。金色堂に隠された謎に迫りたいと思います。

【第2回:臼杵磨崖仏の制作背景】
 臼杵磨崖仏は、平安時代後期から鎌倉時代にかけて制作されたとされる、九州で初めて国宝に指定された仏像です。日本では珍しく、数々の石仏が制作されており、大日如来、阿弥陀如来、地蔵十王像など、その種類も多様になっています。また、臼杵磨崖仏のある国東半島には、他にも国宝・富貴寺に、阿弥陀如来坐像(重要文化財)など、都と同じレベルの仏像が数多く残されています。なぜ完成度の高い仏像が九州に残っているのでしょうか。都から離れた地域に隆盛した仏教文化の背景について、解き明かしていきたいと思います。

【第3回:深大寺釈迦如来倚像の魅力】
 東京の寺院に安置されている仏像で唯一の国宝、それが深大寺の釈迦如来倚坐像です。白鳳時代に制作されたと推測される本像は、若者を思わせる溌溂とした表情をしており、椅子に座る姿で表現されています。7世紀、この時代の都は奈良です。奈良から遠く離れたこの地域に、完成度の高い仏像が残っているのはなぜか、多くの謎につつまれた仏像です。また深大寺には、西遊記に登場する沙悟浄と関りがあるといわれる深沙大王像がお祀りされており大変興味深い寺院です。深大寺の歴史と白鳳仏に隠された真実を探りたいと思います。

<講師プロフィール>
村松哲文(むらまつ てつふみ)
1967年東京都生まれ。早稲田大学大学院博士後期課程満期退学。早稲田大学会津八一記念博物館を経て、現在駒澤大学仏教学部教授。禅文化歴史博物館長。専攻は仏教美術史・禅美術。著書に『趣味どきっ!―アイドルと巡る仏像の世界―』(著書・NHK出版)、『かわいい、キレイ、かっこいい たのしい仏像のみかた』(監修・日本文芸社)、『駒澤大学仏教学部教授が語る 仏像鑑賞入門』(集英社新書)などがある。

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